卒後臨床研修センターの紹介
センター長ごあいさつ
卒後臨床研修センター長 小川 哲也
東京女子医科大学附属足立医療センターは、1934年に荒川区西尾久の地に尾久病院として開設され、2022年1月に足立区江北の地に移転、改称(旧称・東京女子医科大学東医療センター)しております。
病院規模は23診療科450床、救命救急センター、地域周産期母子医療センターを有し、区東北部二次医療圏(荒川区、足立区、葛飾区)の地域医療支援病院、災害拠点中核病院としての医療を担っています。
病院機能としては、市中病院の側面を持ち、大学病院として高度先進医療を行い、多くの臨床研究の業績を挙げております。
卒後臨床研修制度後、全国から多くの研修医が集い、300名近くの皆様が初期臨床研修を修了しております。
東京女子医科大学附属足立医療センターの初期臨床研修プログラムの特長を以下に2点挙げさせて頂きます。
1. Common diseaseからrare disease まで様々な疾患を多数経験することができます。
当院は、地域支援病院と大学病院という二面性を持っています。即ち、感染症や生活習慣病といったcommon diseaseから、高度な専門知識を必要とするrare diseaseまで、幅広い疾患の患者さんの診療に当たっています。従って、2年間の初期臨床研修において様々な疾患を数多く経験することができます。当院は大学病院として、多くの領域の専門医教育認定施設の資格を取得しており、専門医資格を持つ多くの教授、准教授、講師、助教など教育職の医師が研修指導に当たっています。若い時に様々な症例を数多く、そして深く経験することは、後の長い医師人生にとって貴重な財産となります。研修医のみなさんには、本プログラムを通じて、この貴重な経験を得て頂きたいと思います。2. 多数の救急患者の診療が経験できます。
当院の救急搬送患者受け入れ数は月平均540名であり、全国私立医科大学本院・分院の中で第3位の実績を有しています。したがって、一・二次救急から三次救命救急まで、指導医の下で多くの救急疾患を経験することができます。休日夜間の一・二次救急では、主に成人を担当します。研修医がファーストタッチで患者さんに接します。検査オーダなどは自分で行ない、その後各科の上級医に上申します。小児科研修月は小児科の医師と一緒に当直に入ります。救急外来で診た患者さんが入院した場合、退院までの一連を主治医として経過観察できます。また、三次救急は、区東北部130万人を対象としており、日夜救急車で重症患者が搬送されてきます。これら救急医療の研修は、救急の現場での診断・治療能力の向上のみならず、医師としての基盤形成に大変役立ちます。3. 各診療科の特徴
*研修プログラム概要
1.脳外科 2.泌尿器科
3.外科 4.リハビリテーション部
5.放射線科
6.総合診療科 7.心臓血管外科
8.内科 9.心臓血管診療部
10.精神科
現在在籍している初期研修医に当院の研修の特長について聞いたところ、以下のような感想が寄せられています。
- 多数の指導医による丁寧かつ深い指導という大学病院の良い点と多数の症例を経験できる市中病院の良い点を併せ持つ病院である。
- 内科や外科は細分化されていないので、複数の疾患を持つ高齢者などの診療に適しており、効率の良い研修が行える。
- ちょうど良い規模の病院でちょうど良い初期研修医であり、診療科の垣根が低く、気楽にコンサルトすることができる。
- どの診療科も良いロールモデルとなる女性医師が多い。
- 卒後臨床研修センターだけでなく各診療科でもクルズスなどの勉強会が数多く開催されている。学会発表の機会も多く、症例を深く学ぶことができる。