初期臨床研修について

内科 研修プログラム概要

理念・特徴

初期研修1年目は6ヵ月間の必修診療科としてローテーションします。まず全ての臨床医に必要とされる症候、病態、内科疾患への経験・知識や基本的診療技術を有し、全身管理、意思決定能力を涵養することを目標とします。さらに良識ある医師として振る舞いや患者への心理面への理解・サポートなど全人的診療が行える医師の養成を目指します。
 初期研修2年目は最大8か月まで選択科としてローテーションができます。内科サブスペシャリティ領域研修、外来・内科救急を中心とした研修など、将来のキャリア希望に応じて柔軟に対応します。
病床数82床、年間入院患者数は約1,900人、年間のべ外来患者数は約70,000人です。常勤医師数は40名で総合内科の形態をとり、さらに循環器、消化器、腎臓、呼吸器、糖尿病、神経、血液、膠原病、心療内科といった臓器別の専門医の育成も同時に行っています。そのため豊富かつ幅広く内科疾患を経験可能な上、それぞれの症例についてより専門的な指導を受けることができます。また、高齢者のように多臓器に疾患を有する患者でも同一科の中で診療できます。さらに、救急外来業務では多くの内科疾患の初期診療を経験することが可能で、専門疾患を見ながら総合内科の研修が可能なため初期臨床研修に適した内容となっています。

1.一般目標(一般学習目標)

(1) 主要な症候、主要な内科疾患(common disease)の診断・治療に必要な知識と技術を身につけ、基本的な意思決定ができる。
(2) 全人的診療のため、患者の心理的・社会的背景を考慮した問題解決能力を築く。
(3) チーム医療の実践のため、他の医師やコメディカルと良好な人間関係を築くことができる。
(4) 医療安全管理や医療に社会性について理解し実践できる

2.個別目標(行動目標)

(1)  診断・治療に必要な知識・技術の習得

1) 基本的な病歴聴取ができる。
2) 一般身体所見(生殖器や乳房を除く)や基本的な神経学的所見を取ることができる。
3) 症候や病態により、必要とされる項目に絞って病歴聴取や身体診察ができる。
4) 必要な検査をオーダーでき、基本的な検査所見結果を解釈できる。
5) 輸液を含む薬物療法や理学療法、血液浄化療法、生活・栄養指導などの治療法を理解し、基本的なものについては実践できる。
6) 基本的な検査・治療のための手技を習得し、独力または指導医の指導のもとで実施できる。
7) 指導医の指導のもとで基本的な全身管理が実施できる。
8) 主要な症候について鑑別診断や鑑別に必要な病歴、身体所見、検査所見を列挙し、実施することができる。
9) 主要な内科疾患の診断・治療法を列挙し、独力または指導医の指導のもとで実施できる。
10) 問題指向型診療録(POMR)に則って診療録を記載できる。

(2)  全人的診療のために必要な技術・態度の習得

1) 患者や家族と良好な人間関係を築くことができる。
2) 医師として適切な服装や振る舞いをすることができる。
3) 患者や家族のニーズを把握できる。
4) 患者や家族に病状や治療、生活指導についてわかりやすく説明できる。
5) 患者の心理的状態や社会的状態を配慮して検査法や治療法を選択できる。

(3)  チーム医療の実践にために必要な態度の習得

1) 他の医師やコメディカルの人たちの状況を理解し、協力的に振る舞うことができる。
2) 指示書や処方箋、診察依頼状などを明確に記載することができる。
3) 症例呈示や討論ができる。
4) 指導医や専門医にコンサルトや指導を受けることができる。
5) 他施設への紹介状を作成することができる。

(4)  医療安全管理や医療の社会性について

1) 医療事故につながる物品や手技、薬物などを理解し、適切な扱いを習得する。
2) 適切な内容の診療録、病歴要約の記載を遅滞なく実施できる。
3) 各種の診断書、証明書を記載することができる。

3.研修方略(指導体制)

(1)病棟研修:5~6名までの患者を直接担当し、指示書や診療録の記載、手技の実践などの病棟業務を通して患者管理を学びます。救急外来では初期診療における診断や治療に必要な技術、意思決定について研修します。

(2) 外来研修:病棟で担当した慢性疾患患者について、外来診療・経過観察を、外来主治医とともに行います。2年目の研修医は、紹介状がないか一般内科宛の紹介状を持って受診した初診患者の診療を上級医とともに行います。

(3) 指導医 初期研修医1名に対し、助教以上の医師(7年目以上)1名と助教あるいは医療練士(後期研修医)1名が担当します。

(4) 臓器別グループ回診・総回診 各診療グループ別に週1~5回程度のグループ回診(カンファレンス)が行われ、症例呈示や討議により受持症例の診療内容の点検や診療方針の決定を行っています。週1回の総回診の新患症例について初期研修医も症例呈示をします。

(5) レクチャー、セミナー、症例検討

1) 週1回の医局会における研修医向けのレクチャーや症例検討
2) 臓器別グループ別に行われる勉強会やレクチャー
3) ランチョンセミナー
4) 院外で行われる研究会、カンファレンスへの参加

4.評価方法

到達目標に対する自己評価および指導医(上記のうち7年目以上の医師)による評価はEPOCの評価フォーマットを用いて行います。

5.週間スケジュール

月~土 08:45~09:00 モーニングカンファレンス(当直申し送り)
14:00~17:00 新患プレゼンテーション、総回診
18:00~19:30 医局会(研究報告、抄読会、学会予演)
12:15~13:00 クルズス

(この他、各曜日に臓器別グループによるカンファレンス、回診、抄読会などがあり、いずれも研修医は参加可能である)